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July 08, 2009

ソニーの凋落

 最近のソニーは方向性を間違ってしまったと思えてならない。特にアメリカ人が経営のトップになってからは、会社の方針だけでなくスピリットも残念ながら欧米流になってしまったようだ。米国市場でのTV販売台数はSAMSUNG, LG-フィリップスに続いて日系企業では唯一気をはいて3位につけていたSONY.しかしながら昨年より始まった景気減退のあおりをまともに受けて大きく方向転換。米国とメキシコにあった3つの工場のうち、昨年11月にピッツバーグを、そしてこの7月には、メキシコにある2つの工場のうちのひとつを閉鎖。今後は、なんと同じく国境に隣接するメキシコの町にある台湾系の工場でODM生産をするらしい。つまりまったくSONYとは関係のない工場で、SONYのロゴを付けたTVが生産されるわけだ。それも生産形態はODM.つまり設計もすべてこの台湾系の会社が請け負うシステムであると聞いて、残念ながら大いに失望した。
 自分たちの若いころ、70年代、80年代、SONYは家電製品、それも若者に不可欠な製品の王道を行く存在だった。トリニトロンを駆使した鮮明なカラーTV,一世を風靡したウォークマンの発売、そして音質とデザインに優れた数々のオーディオ機器、そのどれもが当時の若者にとっては神器に等しかったのではなかったかと思う。やがて自分が社会人になり、仕事を通じて同社と取引するようになって、まさにそれらの製品を次々に生み出すクリエーティビティと、それを生産するエンジニアリングのレベルの高さは、「なるほど」と思わせる部分が多々あり、自分自身もこのような素晴らしい会社を取引ができたことが嬉しく、かつ色々と勉強にもなった。とにかく生産技術力が優れていて、独自の製造工程や歩留まりの向上に不可欠な数々の独自冶工具の開発。そして優れた検査技術等どれをとっても素晴らしく、かつ本当に他社に比べてエンジニアも若く、活気というより熱気を感じることが多々あった。これがさまさしく「技術のソニー」なのだなと、肌身で感じられたものだ。
 それが数年前に日本人からアメリカ人の社長になったとたん、「技術のソニー」の真骨頂は本当に音をたてて崩れ始めてしまった。今まで付き合いのあったメキシコの工場も、ちょうどデジタルTVの製造がピークを迎えつつあった時期で、そういう意味では変革期だったのだが、それでも工場の製造現場からは熱気も活気も伝わらなくなってしまい、ただ歯車が動いてものをつくっているといった雰囲気になってしまったことをよく覚えている。そして今回の決定。これはもう凋落というしかない。本来ソニーはものつくりを通じ、その開発力と生産技術力で世界を席捲しリードしてきたた会社ではなかったか?それが確かに今のデジタルTVは、極端な話、キットで簡単に作れてしまうのだが、設計まで丸投げしてしまい製造もしないとなっては、将来的に革新を起こすことはまず不可能だと思われる。まだTVの委託生産は全体の3分の1にとどまるということなのだが、少なくとも製造をやめてしまう姿勢を打ち出してしまったメーカーに未来はない気がする。それもソニーには一番頑張ってもらいたかったテレビ事業においての事なので、その思いはなおさらだ。
 かつてアメリカには、本当に優れた家電メーカーがたくさんあった。ジェネラルエレクトリック、RCA,ゼニス等々。。でも彼らが海外に生産拠点を移し、自らの生産を断念してしまった80年代から90年の前半にかけて、一社残らず家電市場から姿を消してしまったという事実を、同じ市場でしのぎを削ずっていたSONYは十分理解しているはずなのだが…。
 欧米人のリーダーとオペレーションの向かう先が、このような結末にならない事を長うばかりである。

January 18, 2009

10周年

 10年前の1月19日に自分の会社を設立した。スピンアウトとか起業というと聞こえはいいが、そのきっかけは勤めていた会社の倒産によるところが大きい。その前の10年間はこの会社のアメリカ現地法人の駐在員としてアメリカ駐在。1995年から同社の代表を務めていたが、親会社は倒産する1年ぐらい前からだいぶおかしかったので(毎月銀行残高の半分を送金しろとか、やたらと意味不明の要求が増えてきた)、倒産する2ヶ月前に社長の座をおり、自分でレップとして働く事を決めていた。私の代わりに日本から新しい社長が赴任してきて間もない1998年の9月30日に親会社の倒産第一報が入る。海外の現地法人ゆえ限られた情報しかない中で真相を確かめるという名目で日本に帰った新社長は、そのままトンずらし、唯一残された私がなぜか責任を取らされる羽目になり、親会社の倒産に伴い日本の裁判所の指示でCLOSEすることになった現地法人の清算業務に携わった。会社を作ることが簡単なだけに清算業務は想像以上に難しい事を痛感(でも素晴らしい経験になった)。結局3ヶ月以上かかって何とかその作業を乗り切ったが、その間も客先への報告回りや今後の対応に関しての説明に奔走していた。そして今までお世話になった客先に迷惑をかけられないとの思いから自分でそのサポートを始めるべく会社を設立したのが1999年の1月19日だった。
 最初は勿論事務所をもつ金もないので、空いていた自分の家の一室でスタート。前の会社から少し引き継いだ備品などは自宅のガレージに保管した。その先3年間はHOMEオフィスで業務を継続。本当に公私のない日々だった。それにしても自分は本当にいいお客さんに恵まれたと思う。倒産した会社の人間など、普通は相手にもされないのに、殆どの取引先が信用のない自分の会社に快く口座を開設してくれた。手形というシステムのないアメリカだからこそ資金繰りにも苦労せずやってこれたのだと思う。4年目に初めて知り合いの会社に間借りのかたちで事務所を移り、色々なこともたくさんあったけれども今まで何とかやってこれた。会社の規模は設立当時と殆ど変わっていない。そういう意味では会社としての成長は無いかもしれないが、少なくとも自分の生業として10年間喰うに困らず生活してこれた事には満足している。
 さて、この10年間を懐かしく振り返る余裕など無く、次の新しい10年をどうするかについて真剣に考えなければならない。100年に一度と言われる大不況の中で迎えた10周年。確かに昨年は弊社も大幅減益を余儀なくされてしまった。人員の削減もせざるを得ない状況になった。加えてビジネス(事業)の寿命という点から見ても10年が一つの節目であるという話を昨年の夏に梅田さんから伺い、その当時徐々に鮮明になってきたアメリカ大不況の様相と相まって、早く色々と新しいビジネスについて考えていかなければと思っているうちに急激な円高で業績が急激に悪化。その状況にまったく余裕が無いまま年が明けてしまった。
 それではどうするか…。年頭のブログにも書いたのだが、とにかく今年は「状況に順応して柔軟に生きる」ことを目標としたい。受注が減って仕事に余裕ができてしまった分は、いままで余裕が無くてできなかったマーケティングや新規事業に向けてのリサーチに使おう。円高の状況が変わらないのであれば、日本への輸出を含めたビジネスの展開に目を向けてみよう。とにかく何事にもTHINK POSITIVEで忙しくする事によってきっと何かが見えてくるはずだ。10年前、会社を設立した時は本当に何も考えていなかったと思う。会社が無くなって「どうなってしまうのだろう?」という不安以上に「どうにかなるでしょ」みたいな気持ちが強かった気がする。ちょうどその翌年シリコンバレーではITバブルが崩壊し、これまた深刻な不況だった筈なのだが、当時は本当に「タイムラビット(とよく言われた)」のように落ち着き無くあちこち走り回らずを得なかった状況だったので、まったくといっていいほどその不況の中にいた実感がない。さすがに今回は自分の会社の経営を揺るがすほどのインパクトがあるのだが、当時のパッションを再び踏襲すべく、できるだけ前向きに立ち向かいたいと思っている。
 これまた偶然にも1月20日にはアメリカの新大統領が就任する。オバマ氏は私と同じ47歳。誕生日も一日違いの8月4日(私は3日)生まれだ。おまけに今年は年男ときている。私の方から一方的にかなりの親近感を持っているのだが、そんな彼が未曾有の大不況、問題山済みの中東を中心とした国際情勢。そして混迷を極めるアメリカ経済の建て直しに「YES WE CAN」のスローガンを掲げて立ち上がる。私も立場はまったく違うが負けてはいられない。彼のチャレンジを少しでも見習い自分の支えにして今年から始まる次の10年も疾走してみたい。

October 08, 2008

からくり冶具

ここ最近の極端な株安、それ以前から続いている種々問題で本当に景気は深刻な状況だ。薄型TVで韓国の列強に追従しているS社は、本来であればクリスマス商戦に向けて一番忙しいはずのこの時期、金曜日の生産をストップし週4日の生産体制になった。いままで前の会社時代から10年以上御世話になっていたアトランタにあるP社の車載電装品工場もついに閉鎖しメキシコへの移管を決定。そして、年末にかけていくつかのプロジェクトを計画していた同じ電装品メーカーであるA社もそのすべてのプロジェクトを凍結した。本当にNEWSで見ているだけではあまり実感がわかない不景気というながれがここにきて一斉に自分のビジネスに影響を及ぼし始めた。そんな中、訪問したお客さんといろいろな話をしたのだが、生産に関しては、やはり設備投資は今の状況では無理、しかし全体的な経費削減のために人員削減以外に、歩留まり向上に貢献する対策を考えなければならないので、現在、総力をあげて知恵を絞っているのが「からくり冶具」の発案と製作だそうだ。このからくり冶具、いいかえれば普通の冶具なのだが、金をかけずに確実に効果を発揮するというコンセプトが第一条件で考えられているという。もちろん常日頃から行われているKAIZEN活動の延長線上にあるものなのだが、金をかけないということろに一つポイントがあるようだ。というわけで最近考え出されたこの「からくり冶具」のいくつかを紹介してもらった。残念ながらここで詳細は書くことができないのだが、見てくれにこだわらない非常に単純な原理で、かつ本当に効果がありそうなもので、かなり面白かった。潤沢に予算があれば出来合いのものを購入したり、見てくれなどを機にして材質に凝ったりすることができるものが本当にシンプルに、無駄なくきれいにまとまっている感じがした。「お金をかけない」というこのが大前提なので、このアイデアの数々は自分の商いには縁がないのだが、このような地道な活動が実は日本の強みであって(欧米のように単純に経費削減イコール人員削減ではないという考え)、本当の「ものつくり」の根底には、このような発想や製作が常にあるような気がして、これならまだまだ日本の「ものつくり」もいけそうかな?という気持ちになって自分もすこし元気になった気がした。

May 12, 2008

機密保持徹底度の日米比較

日本では、ここのところ(といっても数年前から?)プライバシーポリシーに対して非常にナーバスになっていて、どのHPに行ってもこれらの規定が明示されるようになった。それでも、日本はその話題性からか、情報流出のNEWSが相変わらず新聞沙汰になっている気がする。アメリカはどうか?それほどメディアに関心をもって接することがないので、そのような記事はほとんどお目にかからない。確か去年だったか、大手のクレジット会社(たしかVI○A)の情報が漏れて200万人ぐらいの人が被害にあったというのが記憶にある程度。200万人というと、当然日本で話題になる規模の100倍以上?という気がしないでもない。そのくらいの規模にならないと話題にものばらないのだろうか?それとも、このような問題はプライバシーが尊重されているお国柄、昔から注意が払われて非常に少ないのだろうか?ルールという面から見ても日本では私の知る限りではモラル的な側面から非常に消極的にしか行われていない比較広告も、こちらでは堂々と名指しで競合メーカーとの比較を公にすることが一般的で、そう考えると非常に競争という面ではフェア(?)な分、そこには厳密なルールが存在しているのだと思うが、そのような部分で厳密さに欠く分、日本では個人のプライバシーに関する規範のようなものが今までなかったがゆえに、そこで発生する問題には目新しいという意味で話題性も相まって取り上げられやすいのかもしれない。たとえもイマイチで話も少し横にそれてしまったが、実はアメリカにおける機密保持に対する扱いはやはりかなり日本とは違うらしい。私の知り合いが、たまたま日本の大手シュレッダーメーカーの明○商会のアメリカ事務所の社長を去年から務めている。久しぶりにお会いする機会が会って、色々とお話をうががった。自分的にはきっとプライバシーと機密漏えいに関しては世界一神経質であろう国であるアメリカであれば、このような商品、売り上げも上々なのでは?と思ったのだが実は非常に苦戦しているというのだ。理由はその徹底ぶりの違いによるものだという。基本的にアメリカの企業は、そもそも従業員の入れ替わりも頻繁(レイオフなどが慣習的に行われているのにも関連)だし、派遣社員の使用も常識なので、社内の人間にこういった機密文章の処理などをまったくさせないというのだ。簡単に書類を「シュレッダーかけといて」みたいにお願いすることもなければ、自分自身でそのようなものを使って処分することもないないらしい。ではどうするかというと、このような機密に関する、もしくは廃棄する書類に関しては、外部から委託した会社に全て任せるそうだ。このような会社が管理する厳密に鍵のかけられるゴミ箱が支給され、そこに特定の人のみがこれらの書類を廃棄、そしてびっくりなのは、この委託会社が所有する、移動大型シュレッダーを搭載するトラックが定期的に会社に車を横付けして、これらの書類をシュレッダーにかけた上、全て処分まで引き受けるというのだ。なんという徹底ぶり!このような状況なので、シュレッダーは売れないのだという。おまけにこのような廃棄処理専門会社は、PC(HDD)からFDなどまで全ての廃棄を引き受けるという。思わず「ほ~」と思った。考えてみれば、こちらでは朝レイオフを言い渡された社員はそのままガードマンに付き添われて、机の上の私物のみをまとめさせられ、同じようにガードマンに付き添われて片付けが済んだら即座に社外まで見送られるのが普通だし、銀行の友人から聞いた話では、日本でも今は一般化しているという話を聞くが、銀行や証券会社なとお金に携わる会社では、従業員は強制的に1週間(か2週間)の休みを取らされ、その間にその従業員のPCの中身、メイルのや類取りからファイルの内部までを徹底的に調べ上げるという規則があるという。
 やっぱりアメリカはその徹底度が凄いなというのが感想。まだまだ比較すれば知らないところでこのような機密保持に関する日本との違いが沢山そんざいするであろう。アメリカでこのような話題が少ないのは、やはりこのような徹底振りに起因しているのも事実だろう。
 ところで、この機密文書廃棄処理専門会社だが、もう日本にはあるのだろうか?明○商会は、この社長のレポートを受けて、まさかこのような商売を始めるとは思えないし(当然売れ行きに直結するから)、もしかしたらNEWSで問題が騒がれれば騒がれるほど、このようなサービス、日本ではビジネスとしてはありかな?と思えてしまうが(もし既に普及していたらぜひ教えてください)…。

March 27, 2008

円高

ここのところの急激な円高により本当に憂鬱になることが多い。特にすべて輸入、それも円建てで商売をしている弊社にとってこの円高によって乗じる差損は深刻だ。一番恐ろしいのは、その円高に推移するスピードである。ちょうど1月ごろに受注し、2月に納品を完了した商品の支払いがこの3月。つまり、受注したときに作成して客先に提出した見積書は、当然その時のレートで換算しているので、大体1ドルが115円ぐらいだったものが、いざ支払の今の段階では100円を切る状況。つまり1ドル当たり15円のロスとなっている。10万ドルを超える支払いで生じるロスは単純に日本円の150万円。これだけの純利益を稼ぎ出すためには、最低でも1500万円の売り上げが必要になることを考えると、いままでの苦労が一瞬にして水の泡になってしまったといっても過言ではない。加えてうちのような小さな会社にとっては、これはかなりの大金である。。。だからこそ、というと後の祭りではあるが、やはりそのリスクを考慮した対応、そして準備を常に心がけていなければならない。まず第一に市場を見る目だ。この先為替市場がとどうなっていくのか、もちろんそれを見極めるというのは至難の業であり、少しの経験では予測などできるわけないのだが、もう少し気を配ってこのあたりにも敏感になれるセンスを身につけておけば事前の為替予約や社内レートの変更を含めた事前の対応を取ることができると思う。もうひとつはバランスだ。今まで輸入中心のスタイルで事業を進めているが、アメリカから日本へ輸出できるような商品の開拓も、これからは常に考慮していかなければならないだろう。輸出事業がが軌道に乗れば円高のときには強い柱となってくれる。このようにしてバランスを保てるようなビジネススタイルの確立を真剣に確率していく時期に差し掛かっていることを認識するには最高の機会になった。ただその分の代償はかなり大きなものになりそうだが…。

January 03, 2008

2008年は「ウェブ時代をゆく」

2008年が幕を開けた。今年はどんな年になるだろう?サブプライム問題、原油価格の高騰、アフリカ、パキスタン、そして中近東問題。少なくとも昨年の不安要因をそのまま残したかたちで新しい年はスタートした。このような情勢が自分の仕事にどのように影響するかについては実際にビジネスが動き出してみないことにはわからないと思う。しかしながら、この激動(あえてそう呼ばしてもらおう)の時代に去年と同じことをしていては何の進歩もないので、何か新しいことを少しでも考えて行きたいというのが自分の希望だ。そんな中、昨年末(11月)に刊行された梅田望夫さんの新作「ウェブ時代をゆく」を読んで、すさまじく感動した。そして「これはうかうかしていられない」という気持ちを強く抱いた(梅田さんの本を読むといつも自戒の念に駆られてしまいます…)。とにかく衝撃的な本だった。そして私自身の2008年のテーマは、この本の内容を咀嚼することから見つけてみようと思った。
 まず序章の「一身にして二生を経るが如く」という環境に自分がいるということ、そして梅田さんも書かれているように「あとの半分」を過小評価することに対する危機感を残念ながら強く感じてしまった。それほど自分の生業において、この時代の最大のメリットをほとんど生かし切れていないということだ。会社のHPは持っているが正直言ってしまえばこれは会社案内以外に何の役目も果たしていない。逆に競合メーカーに会社の情報をさらけ出しているだけの状態かもしれない。ホームページのコンセプト自身が昔のままで何の進化もしていないのだ。自分自身も、よくよく考えてみれば単純に情報収集とコミュニケーションの手段としてしかインターネットを利用していないのが現状だ。確かに昔と比べたら物凄い効率のよさと時間の短縮にはつながっているが、その分の時間を有効に使っているかといえば相変わらず仕事中心の毎日で、効率が良くなった分、今までの何倍も仕事をしているはずなのに、その見返りは何倍には程遠い世界だ。
 本書はこのような状況からいかに進化し「どういう心構えをもって生きていくべきか」ということをテーマに数々の指針をあたえてくれた。そして文中にちりばめられた数々のキーワードは2008年の自分の心構えを構築するのに必要と思われる。「好きを貫く精神」、「けものみちを歩く」、「知のゴールデンエイジ」、「手ぶらの知的生活」、「群衆の英知を身につける勉強法」、「自らの内部にカサンドラを持て」、「ウェブリテラシーの習得」、「自助の精神」そして「もうひとつの地球」。本当に挙げていけばきりがないが、その一つ一つがすべてこれからの自分にとって参考にすべき事柄であると思った。詳細に関しては、ぜひ本書を読んでいただきたい。
さて、少しまとまりがなくなってしまったが、先にも書いたように私はこれらのキーワードを咀嚼し理解することから、これからの生きざまを構築するのと同時に、「自分の生業に時代に即した変革を加えていく」ということをテーマに2008年を駈けてみたいと思う。

最後に梅田さん、いつも本当にありがとうございます!

 

 

September 28, 2007

異業種への展開

今月の頭になるが新しい取引先を訪問した。このこの会社は、オーディオ機器では有名なA社で、かつてはレコード針、現在ではCDのピックアップをはじめ、高性能のヘッドフォン、ワイヤレスマイクで確固たるシェアをもっている。実は今回扱わせていただくことになっった商品は、全くこれらの商品とは関連性のない製造プロセスで必要なクリーニング用品。これらの商品がどのような経緯で開発され同社の商品になっているかはわからない。多少は製造プロセスにも関係があるので何らかのきっかけで、開発されたものだと思う。そしてこのA社には、これらの業種とは全く関連がないもっとユニークな商品があった。それは<自動すし握り機>。1980年代の半ばには既に開発されいたとの事。シャリの握り具合調節はもとよりワサビも自動で付ける機能付だ。これは面白いと思った。日本では回転すしや寿司がマーケットなどでパックで売られるのが一般的になるのに呼応してかなりの需要はある(あった)と思われるが、実はアメリカでも、寿司の人気は定着どころか、さらに健康志向とオルガニックなイメージをも踏襲して益々、一般化して最近ではオルガニック系のスーパーなどでもパックで販売されるようになっており、この製造にはかなりの需要が見込まれるのではないかと思う。同社ではアメリカにもオフィスをもち販売を本格的に進める方針だ。これは期待ができるかもしれない。加えて美味しくシャリをたく大型炊飯器や海苔巻製造機までそろっている。素晴らしい。
日本の製造メーカー、特に中小の場合、一つのメイン商品に、いくつかの関連商品が付随しているというイメージがある。なので、その商品の需要が無くなるといきなり窮地に陥ってしまう感が否めない。ものつくりの性格上、簡単に異業種に展開するという柔軟性にも乏しいような気がしていたのだが、今回のA社で、その考えは払しょくされた。こういう会社もあるんだなと思った。非常にユニークだ。もちろん、この展開は同社の社長の趣味で始まったものかもしれない。ただ理由はどうであれ、このような布石がいづれ会社に大きく貢献する可能性も十分にあるとおもう。現在のところ、これらの商品の比率は売上の2%にも満たないらしいが、私個人としては今後の推移に非常に興味ありだ。この商品開発のきっかけと経緯はぜひ次回、聞いてみようとおもう。

August 09, 2007

原産地詐称事件後日談

3月の末に終結した原産地詐称事件だが、実はその後日談がいくつかあった。大分時間がたってしまったが、簡単にまとめておきたい。

1.未だにアンダーテーブルの世界
 今回の事件で弊社は恥ずかしながらアンダーテーブルの要求を受け、それを支払う羽目になったのだが実際に、この問題が結審してわかったことは未だにメキシコ税関の体質はアンダーテーブルが通用しているということだ。今回の問題がなぜ4ヶ月半という長期に及んだかについて、問題が終結したあと、その理由が明らかになった。通常、この手の詐称事件の場合は最長でも1ヶ月で話がつくらしい。ところが本件の場合、通関業者に実は問題があった。この業者は過去に数回の違反があり今回の件がCRIMEとして実証されてしまうと過去の累積とあわせ同社の業者としてのライセンスが剥奪されることが明確であった。そこで権力と賄賂を駆使して、この問題をもみ消す作戦に出たのであった。本来なら1ヶ月もあれば罪状も明確化し、そのお咎めを受けるべきところを現場の担当官や副所長に対しての賄賂工作で何とか揉み消しをはかった。その間、運悪く税関所長や担当官の交代などがり、なかなかタイミングよくもみ消し工作がうまくはかどらないために、このように長期化してしまったのだが最終的には工作が全てうまく行った。結審の書類を見ると「本件は韓国製として輸入されたものが中国製との疑いあり、そのために調査を実施したが最終的に韓国製と判断された」とある。つまりあれだけ明確に中国製と確定したものがすんなり(?)と、韓国製として問題なしの判断をされているのだ。
極端なことを言えばこれで当社はめちゃくちゃ助かった。というのもこのまま問題がCRIMEとなり、通関業者のライセンスが剥奪されでもしたら、エンドユーザーである弊社の顧客はものの輸入が出来ずに大打撃をこうむり、その損害賠償の矛先が弊社に向けられる可能性が否めなかったからだ。そういう意味では幸運だったが逆に何でも事を金と力で動かすことが出来るという事実は底知れぬ恐ろしさを感じる。

2.問題につけ込む悪人達
 今回の件で品物と一緒に拘束された車のチャージが一日300ドルで請求されていたのだが、実は本来100ドルのところを今回の運送を担当していた日系の日進航空貨物のメキシコ人マネージャーがこの車のオーナーと結託して水増し請求をしていたことが発覚した。車のサイズはVANで間違いなく100ドルで済むところを弱みに付け込んで300ドルに水増しし、差額を懐に入れていたのだ。日系企業ということで社長は日本から来た駐在員。もちろんメキシコの税関事情などに精通していないばかりか管理もまったく徹底されていない。本来であれば訴訟ものであったがエンドユーザーの担当部長の配慮で何とか穏便に余剰分の返済をしていただいた。それにしてもまったく油断無しである。

3.大元の韓国メーカーと販売代理のブローカーの対応。
 今回中国製の靴を売りつけた韓国のメーカーは事件発覚後、中国製を間違えて送ってしまった旨を文章で謝罪してきたがその後一切音沙汰なし。いろいろ調べると中国製の靴のコストはなんと$6。それを弊社に$37で売りつけていた事がわかった。もちろん韓国製は$6とはいかないだろうから同社はきっと最初から中国製とわかって利益を確保するためにうまくごまかして出荷した可能性が否めない。韓国業者にはやはり注意が必要だ。そして今回の商いを仲介したLAの日本人ブローカーは事件発覚後1が月して突然雲隠れ。メイルにも電話にも一切応答なしだった。日本人として恥ずかしくないのか??とにかく同じ国民としてこんな卑怯な人が居るのかと本当に悲しい気持ちになった。

以上が本件の後日談。ビジネスはやはり難しい。というか、相手を信じることは商いの大前提だが、それにしても魑魅魍魎のたぐいが常に身の回りには徘徊しているということを肝に銘じることも重要だと、あらためて痛感した。

May 17, 2007

明暗

今週前半はテキサス、アトランタへの出張。このエリアは自動車関連企業が多い。テキサスは州の最南端に近いマッカレンを拠点にボーダーを越えメキシコのレイノサへいったが、ここにも多くの日系車載電装品メーカーがある。最近のガソリン高騰により、昨年よりアメリカのビッグ3の業績はがた落ち。それとは反対に日本車の需要は最高潮に達していて鼻息も荒い。確かに燃費の差は大きい。最近のカリフォルニアでは平均1ガロン(3.8L)が$3.50.日本円に換算すればそれでも1Lあたり100円強だが、使用量を考えたらバスや電車といった車以外の交通手段が乏しいアメリカのほうが圧倒的に割高だ。このような事情なので低燃費、そしてハイブリット車などの投入に積極的な日本勢が圧倒的に強さを誇っている。そんな中、かつてのビッグ3の圧倒的なシェアと需要に対応すべくアメリカに進出した日系企業の多くは、いま深刻な状態に陥り、工場の撤退や中南米への移設を余儀なくされているところも多いと聞く。これに対して日系自動車メーカーの進出に呼応してこちらで操業している各協力工場は大忙しでてんてこ舞いの状況だ。
 燃料の高騰という引き金で、同じ業種しかも同じ日系企業で、これだけの明暗が分かれる状況は色々な意味で顧客や対応業種のバランスの大切さを認識させてくれる。弊社のような小さい会社の場合、特に需要の大きさについつい靡いてしまう傾向が強いが気持ちの上では常にシェアのバランスも考慮していきたい。

May 11, 2007

原産地証明とは?

先週、ティファナにてメキシコシティからこられた貿易のコンサルタントとミーティングをした。今回の事件の際にはかなりおせわになった。彼は間違いなく対メキシコ貿易に関しては最強のエキスパートだ。その豊富な知識は、どんな日系の運送業者よりも超越している、というか日系の運送業者はあまりにも知識が無さ過ぎると言ったほうが妥当だとおもう(今回の一件でつくづくそれを痛感した)。今回のミーティングの中で面白かったのは原産地証明の事だ。
通常原産地証明というのは、原産国の商工会議所が製造元から依頼があった際に発行するものだが、実際に商工会議所がその現物を見ることはまず無いという。申請書類に記載された内容を確認して認定のハンコを押しサインをして公の書類として発行されると言うのだ。つまり商工会議所は何をしているかというと原産地証明を発行するために、その申請書類に記載のミスがないかを確認しているだけで記載が無ければOKということになる。したがって私が他の国の商品を輸出しようとしてその商品を日本製と記載した申請書類を出し他の記載内容に問題が無ければそれでいいらしい。いいのか悪いのか、といわれれば確かにいいとはいえないのだが、お役所仕事の域を出ていない感じが否めない。大問題にはならないんですかね??
実際の原産地の定義はどうかというと、全ての商品にはそれぞれ細かく分類されたコード番号があり、たとえば材料を輸入し、ものを製造する場合、その材料のコード番号がそのまま残ってしまうような時には製造した場所ではなく材料を調達した場所が原産地となるそうだ。製造場所が原産国となるためには輸入した材料がまったく姿を変える必要があるそうだ。つまりゴムを輸入し、そのゴムで手袋を作ればゴムは姿を変えるので、コード番号は手袋に変更になるので、これは製造した場所が原産国になる。今回の事件のように靴底を中国から輸入し製造は韓国でも靴底はそのまま靴のパーツになり、容姿を変えないので、このコードは変更にならず、そのまま残るということだ。これが基本だそうだが、これまた国によって細分化された規定があるらしい。考えてみると貿易は複雑だ。

April 23, 2007

韓国の攻勢

最近韓国の攻勢がすさまじいと思う。特にエレクトロニクス、それもLCDやプラズマといった生産に欠かせない副資材の市場ではかなりの勢いである。言うま でも無くLCD生産で世界のトップシェアを誇るLGやSAMSUNGといったメーカーの製造拠点がある韓国では、これらの生産に不可欠な材料、静電気や埃 対策の商材、実際の生産に使用される副資材など今までは輸入中心でまかなわれていたものが、地場の需要の増大に呼応して自国での生産が進み、当然それに伴 う研究開発も急ピッチで進められてきた(勿論大手の潤沢な研究開発資金が使われたと思うのだが)と思われる。非常にクォリティも高いのだ。そして日本製品 に比較すると値段もかなり安いときている。このような商品を自国の需要だけに留まらせずに積極的に海外での販売展開をしているところが韓国の強さであり、 商売上手なところだ。ここ1~2年で静電気対策商材を扱う韓国の商社が雨後の竹の子のごとく米国市場に参入している。
そのパワーはすごい。うちが代理店をしている日本では老舗の静電気対策メーカーであるA社がアメリカ市場に本格的に参入してきたのはここ3年前の事である。この差はやはり大きいと思う。
インドや中近東そして南米などでは、既に韓国の大手家電メーカーが市場を凌駕しているという話も大分聞くようになった。オセロのように気がつかないうちに 4隅を取られているかも知れないであろう事を日本の大手ばかりでなく中小企業も少し真剣に考えてみる必要があるような気がする。

March 30, 2007

原産地詐称事件ーその2ー

今回の事件では本当にいろいろなことを学んだ。一番恐ろしいのは自分の無知もさることながら、気がつかないような些細な問題が会社の存続をも危ぶま せる大問題に発展するということだ。とくに貿易という、考えようによっては誰でも手軽に始められそうなビジネスにも非常に危険に満ちている。今回学んだことを少しまとめてみる。
1.原産地の基準
原産地の定義というのはある意味非常に理路整然としているようでそうではないことがわかった。具体的に言うと国によって基準が違うということだ。たとえば今回の場合、一応この韓国の業者を信用するとしてこの業者は中国製の靴底を使用したけれども他の部材と実際の組み立ては韓国で行ったのだから韓国製だと主張した。調べてみるとどこを原産地 とするかは使用されている材料の原産国のパーセンテジで決められるのが一般的らしい。ただしこれも国によってある程度の違いがあるとの事。あと必ず製品に 原産国が明示されておることが条件。今回の場合この軽率な韓国メーカーはメイドインCHINAと書かれた靴底をペンキで隠しその上にKOREAのシールを つけていたらしい。これでは詐称と言われても仕方が無い。
2.商品の確認
輸出される商品は必ず自分で確認、もしくは明確な原産地証明(今回のような例外もあるが)を事前に入手することが必要だ。まあ基本的なことだがこれを怠る と今回のような大問題に発展しかねない。以前にあったことだが、メキシコの顧客よりデジタルカメラの購入を依頼され、日本の家電量販店でカ○オ製のものを 購入。いざ出荷の準備をしていて本体をみたら何とMADE IN CHINAだった。またある商品を日本から購入した商品本体は日本製だったのだが、付属の電源ケーブルは中国製だった。などということはよくある話であ る。このあたりにも、もう少し慎重になる必要がある。
3.国による関税の違い
当たり前のことだが国によって関税率は異なる。同じ商品でもしかりである。メキシコの場合とくに皮製品、衣類に関しては中国製に対し309%という重税を 掛けている。この税金は全て輸入元負担になるために知らなかったということは許されない。勿論アメリカはこんなことは無い。商品を仕入れる際には最終の納 品地を明確にし、その国の税制をきちんと確認することが必要だ。
4.メキシコ税関
勿論税関の対応はそれぞれの国によって異なる。メキシコの場合も公の組織であるから基本的には全て法規に基づいたプロセスによってこのような問題の処理が 行われる。正直なところ、このような問題が無ければ具体的に何かが発生した場合のプロセスを把握することはむずかしい。ただプロセスをある程度把握するこ とによって、どのように手を打てばいいのかが見えてくる。残念なことはメキシコ税関は一筋縄でいかないことが往々にあることを十分に理解する必要があると いうことだ。露骨な隘路の要求などがその典型的な例だ。
加えてメキシコ人の気質として、かつてスペインの侵略を受けたという歴史的背景から、上からの圧力には徹底的に抵抗するらしい。政治を使ったアクションもある意味重要かもしれないが、このような事情のために慎重を要する。
5.負担費用
まず中国製にかかる重加算税はなんと309%である。$5,000の商品には$15,450の税金がかかる。加えてこのような問題が発覚した場合、基本的 にはその商品だけでなく商品の運搬した車ごと拘束されるのが一般的だ。その車の保管料(これは車の持ち主に払われる)の負担が生じる。通常一日$100程 度らしいのだが、その車のサイズと実際の損害(車の稼動に対する費用)に応じて決定されてしまう。弊社の場合は一日$300だった。平均するとひと月 $7,000.恐ろしい金額である。これらの費用にくわえ税関での罰金、これは商品価格の70%だそうだが勿論、罪の内容によって異なるらしい。さらに弁 護士が介入した場合にはその費用も加算される。概算で考えると商品価格の10倍は覚悟する必要がある。

以上が今回の教訓であるが、これに加えて自分自身の精神的負担が必要だ。わたしも3月に入ってからは真剣に会社の清算までをも視野に入れていた。そ れほど精神的にきついものがあった。このような思いは2度としたくない。そのためには上記の内容を踏まえた上で、むやみやたらに商品の販売をするのではな く商品と取引先の十分な調査は最低限実施、そして慎重に、かつ正確に納品までのプロセスを進めるための最低限の知識をきちんと身につけておくことが必須と いうことを再確認した。
今回の勉強代を無駄にしないよう心がけていきたい。

March 29, 2007

原産地詐称事件ーその1ー

大分久しぶりの投稿になってしまった。実は発生以来なんと4ヵ月半かかって、ようやく巻き込まれていた原産地詐称事件が解決した。12月27日の投稿に少し触れたのだが、ここでもう一度状況の詳細を振り返ってみたい。
2006年11月
11月9日韓国から輸入してメキシコへ出荷した商品がメキシコの税関で原産地詐称の罪で差し押さえされ、そのまま商品である特殊な安全靴110足とその運 搬をしていた車(VAN)ごと拘束された。、韓国から出荷された靴は韓国で生産されたという原産地証明も添付されていたのだが、なんと靴底に中国製を使 用、そのためその靴底をみた税関が中国製を偽って輸入しようとしたと判断。韓国のメーカーは確かに中国製の靴底を使用したが組み立ては全て韓国で行ったの で韓国製で問題ないという主張..。この通関をしようとした通関業者と最終輸入元である弊社の顧客が矢面に立たされた。
まったく寝耳に水の出来事。製品は韓国から直接インボンドという方法でアメリカを経由しメキシコに輸入する方法をとったので弊社ではまったく内容を確認できずに添付された書類だけを信用せざるを得なかったのが現状だ。
10日に輸入元である弊社の顧客より取引停止の通達を受ける。弊社は窓口である運送会社を通じ、状況の説明と謝罪文、および韓国メーカーからの説明文を提出。
運送会社からは車の拘束に対し、一日当たり$300の保管料支払いを要求される。
その後2週間ほど動きなし。月末になり運送業者から商品は中国製と認定されたために最初に提出されたインボイス価格の$65を中国製として$50に変えて提出するように要請をうけ差し替えのインボイスを提出。
2006年12月
インボイス提出後、こちらからは毎日のように確認の依頼をするが「おって沙汰を待て」の返事。
そのまま年末を迎える。
2007年1月
正月明けから同じく確認を依頼するがまったく進展なし。
車の保管料は2006年分2ヶ月で$13,000となる。この費用と先払いしたペナルティの$17,000の支払いを要求される。
2007年2月
あまりにも動きが無いために実際に税関との窓口になっている通関業者を訪問し、同社社長と会見。
税関への直接面談を要求。2月8日この面談が実現し、弊社スタッフと、通関業者社長を交え、税関副所長と税関スタッフと面談。状況の説明と謝罪をする。そ の際、税関担当より速やかに審議を進めるとの話あり。しかしながらその後また2週間何の音沙汰も無く過ぎる。その後、あまりにも動きが無いために数回通関 業者を訪問するが、返事はいつも同じ。26日に通関業者より税関にてすぐにリリースするためのアンダーマネーの要求があるとの話を受ける。恥ずかしい話だ がどうしようもない状態だったために要求の$3,000を支払う。
2007年3月
$3,000の効果もむなしく相変わらず進展なし。
そして、税関所長が人事で入れ替わり1日から新しい所長が赴任したとの報告を受ける。3月に入ってからは連日弊社スタッフ、また私自身がティファナにいる ときには朝と晩必ず通関業者に立ち寄りPUSHと状況の確認をするも、税関サイドは毎回、「翌日の10時に来い、夕方の5時に来い」と言われるだけで動き は同じ。このような事を10回以上くりかえす。
業を煮やしたので通関業者社長に新税関署長との面談を要求。これが実現し9日に弊社スタッフと通関業者社長を交えての面談が行われる。そのさい通関所長より速やかに対応する旨を確認。
しかしながらその後も動きはまったく同じ。2週間ほど私も連日税関にかよい、そのつど1時間以上待たされて返事は「明日来い」といつも同じ。
3月23日に再度通関業者社長に税関との面談を要求。そのご同社長より「税関所長と面談し来週にはリリースされるだろう」との話あり。しかしながら何度もだまされてきたので私は半ば諦めて月々の保管料支払いの重圧もあり会社の清算をも視野に入れた対策の検討に入る。
26日からは弊社スタッフと通関業者スタッフが日参。そしてようやく28日夕刻にドキュメントがと車がリリースされた。しかしながらなぜ、これだけ長期にわたり拘束が続いたかの具体的な説明は無しだった。

December 27, 2006

小さな会社のリスク管理

長い間ブログを書かなかったのは、実は11月に入って大変な2つの事故に巻き込まれていたからだ。
一つはセールスタックスの監査に入られたこと(あえて事故とよばせてもらおう)。弊社の場合、商品の大半はアメリカを経由してメキシコへ出荷されることが 多い。そのため基本的に商品は州外で使用されるので、TAXは免除になる。ただ、税務署からみればカリフォルニアは国境沿いにある会社(顧客)から注文書 が入り、納品はこれまた国境沿いのカリフォルニア側の倉庫に納品になるために見た目はカリフォルニア内で商いが成立しているのでセールスTAXの課税対象 になるというのが彼らの主張だ。通常これらの顧客からは商品は全てメキシコ(州外)へ出荷される旨の証明(RESALE CERTICIFCATE)を 取って保管してあると思っていたのだが、オフィスの引越しなどで新しく更新された書類がなくそのために過去3年間にカリフォルニア州の指定倉庫に搬入され た商品に対し、それらが確実にメキシコへ出荷されていることを証明する必要が生じてしまった。金額的に1M以上...私自身の管理の不徹底もあったのだ が、膨大な資料に関して証明を得ることは大変な作業..。そして2ヶ月を経た今でも提出した証明に対して。いまだに最終的な結論が税務署からはでていな い..。 もう一つはさらに深刻である。。。11月の頭に韓国から輸入してメキシコへ出荷した商品がメキシコの税関で原産地詐称の罪で差し押さえされ、そのま ま拘束、そして税関警察の手により刑事事件として捜査されてしまった..。韓国から出荷した商品は特殊な安全靴で韓国で生産された原産地証明も添付されて いたのだが、なんと靴底に中国製を使用、そのためその靴底をみた税関が中国製を偽って輸入しようとしたと判断したのだ。韓国のメーカーでは確かに中国製の 靴底を使用したが組み立ては全て韓国で行ったので韓国製で問題ないという主張..。結局シッパーである弊社が矢面に立たされている。
こちらも11月の9日に発生して未だに捜査中との事で何の結論も出ていない..。ただ、品物はトラックごと拘束されているため、トラックの費用と追徴課税、罰金に弁護士費用とかなりの金額を請求される見込みだ..。
 これらの出来事に関しては明確になった時点でまた詳しく記述しておきたいと思うが、この2ヶ月間で色々考えたのは、会社のリスク管理だ。正直なところ小 さな会社でこのような問題が、それもどこからともなく火の粉が降りかかるように起こってしまうということを認識しているオーナーは少ないのではないかと思 う。ただこのような問題(TAXの場合はきちんとしていれば大丈夫だが)によって生じるLOSSは簡単に会社を葬り去ってしまう可能性が大きいことは否め ない事実だ。訴訟問題然りである。
 このような状況に対して、やはりオーナーはきちんとした対策をおく必要があることを再認識させられた。それは物理的に保険等の契約をすることだけでは く、日頃の詳細な管理や書類の扱いに関しても同様だ。小さい会社の場合、自分もそうだがビジネスを維持するために奔走している場合がおおい。でもそれでは 片手落ちだ。常に全体をフォーカスするマネジメントが重要。加えて個人の精神力も重要だとおもう。ここ2ヶ月ははっきり言ってまともに眠れない。明け方目 が覚める..。そんなストレスから、腰を痛めてしまった..。情けないことだが精神力の弱さも、あらためて認識した。小さな会社のオーナーは強くなければ いけない。小さな会社のリスク管理は公私にわたって管理のバランスと強靭な精神力を必要とすることを今回強く感じている。

October 13, 2006

CEATEC ジャパン

日本へ出張。タイミングよくCEATECジャパンを見学できた。
昔のエレショウであるこの展示会は日本の家電メーカーの特にビジュアル、IT系のショウとして
もっとも有名である。
特に各TVメーカーはその粋を凝らした大ブースで訪問者を圧倒していた。そんな中で特に興味を持ったのはSHARPである。各社それぞれ自社の製品を前面 に出してPRしていたのに対し、SHARPはその製造現場である亀山工場のプロセスや環境に対する素晴らしさを強調し、このような環境で生産されるTVは 品質的にも素晴らしいということを前面に出していた。よくよく見ると同社のTVコマーシャルも同じrとでコンセプトで製造環境を前面に出していた。
面白いと思った。自分が購入する立場なら製品自身の比較であれば正直なところ、どこもどんぐりの背比べ。そんな中で製造される過程の素晴らしさを強調されれば確かに製品自身も安心感が持てる気がする。さすがですなSHARP。技ありである。